ケーススタディ case study
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新たなスポンサーのもとで更なる成長へ邁進
~地域医療への貢献を通じて、これまで以上に信頼され求められる薬局へ~
- NSSK3号
- インパクトファンド(RIF)
- 事業承継
- スペシャルシチュエーション
- ヘルスケア
- 投資中
さくら薬局グループは、日本全国で調剤薬局を運営している業界第3位の会社です。首都圏を中心に、商業施設や駅前などの好立地に800店を超える店舗を有しており、薬剤師をサポートする方々を含めてグループ全体で6,000人を超える従業員が働いております。
各店舗では、患者様から頂いた処方箋をもとに、医薬品を調剤し、提供しております。調剤薬局の役割は、単に調剤した薬を提供するだけではありません。調剤薬局には万が一のリスクから患者様の生命や健康を守る義務があります。そのため、患者様から処方箋を受け付けるたびに、薬剤師がその内容を確認し、不明な点があれば処方した医師に問い合わせを行っております。
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企業名 | さくら薬局グループ(クラフト株式会社) |
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投資時期 | 2023年3月 |
業種 | 調剤薬局の運営 |
背景 | スペシャルシチュエーション、事業承継 |
URL |
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CONTENTS
スポンサーとしてNSSKを選定
01
さくら薬局グループは2008年の非上場化以降、スケールメリットを追求すべく積極的に調剤薬局の買収を実行し、お客様にサービスをご提供する店舗を270店から約900店に拡張していく中で、業界3位への成長を成し遂げておりました。一方で、コロナ禍の影響を含めた複合的な要因から、営業キャッシュ・フローと有利子負債の不整合が生じてしまい、金融機関との協議を行い、スポンサーを選定しておりました。多くの会社からの様々な提案があった中で、さくら薬局グループの様々な問題点を一丸となって解決できる会社として、NSSKがスポンサーに選定されました。
経営の視える化を推進
02
NSSKによる業務改善の主要な取り組みの一つが、経営の見える化とその浸透です。NSSKが本格的にさくら薬局グループの経営に参画してから約2か月の間で、店舗別に月次で予算を作成し、予実管理ができる仕組みを構築しており、それらのデータは現場の薬局の方々でも閲覧できる状況となっております。そのうえで、現場の方々が店舗の業績を自分事としてとらえて頂けるように、店舗別の収益・費用の内容を丁寧にご説明していくとともに、経営陣の意図がきちんと店舗へ伝達できるよう週次・月次で各種会議体を設定しております。
店舗オペレーションの改善により、患者様の利便性向上を志向
03
NSSKによるご投資以降、さくら薬局グループでは患者様の利便性向上に向けて、店舗オペレーションの改善による待ち時間減少を目指しております。
実際に現場の作業を見学し、作業時間を計測しながら、処方されたお薬をスムーズに患者様へお届けする上でのボトルネックの把握を行っております。また、そこで得られた知見をもとに、現場の方々の役割分担の変更や意識改善を含めた各種の施策へ落とし込み、より効率的なオペレーションを目指しております。このような取り組みを行うことで、これまで以上に患者様から選ばれる薬局になるものと考えております。
07
さくら薬局グループについて
当社は1982年の創業以来、「信頼され求められる薬局でありたい」との想いのもと、薬局経営を通じて社会への貢献を行っており、今では首都圏を中心に、商業施設や駅前などの好立地に800以上の店舗を有する調剤薬局グループとなっております。当社の特徴としては、自社で開発した調剤システムであるSPITSを有している点が挙げられます。このシステムでは調剤過誤防止機能を有しており、安全性の高い環境で効率的に業務を行うことが可能です。
また、超高齢化社会を迎えて、地域包括ケアシステムの構築が進む中で、その中心となるのが「地域」「在宅」での療養や介護です。さくら薬局グループは、2013年より在宅推進室を新設し、在宅サービスの向上や地域連携の強化を取り組んでおります。
NSSKによる支援について
外部の資本を受けるにあたってNSSK様をスポンサーとして招聘するという意思決定を行いましたが、大変よい決断であったと自負しております。実際に、NSSK様による経営支援を受ける中で、会社として大きく変化していっているのを感じております。
具体的には、NSSKによる株式譲受以降、NSSKのNVP支援チームの方々と協力して様々な改革を行なっており、主な重点施策は、①経営管理手法の導入、②店舗オペレーションの改善、③デジタル化の推進、④地域医療貢献等の体制強化でございます。
①経営管理手法の導入に関しましては、財務数値の視える化や、さらなる内部統制の整備を実施し、金融機関を含む外部のステークホルダーの方々や、社内の従業員の方々からに対しても透明性の高い経営を行っております。また、②店舗オペレーションの改善では、実際に店舗の作業時間を計測しながら、ボトルネックを把握し、そこから上がった知見をもとに、従業員の意識改革や役割分担の徹底などの各種施策に取り組んでおります。さらに、③のデジタル化の推進では、オンライン服薬指導や電子処方箋などに対応するデジタル投資を拡大することで、業務効率化を通じた従業員の負担軽減や、患者様の利便性の向上を図ってまいります。④の地域医療貢献等の体制強化についてですが、在宅医療の推進や夜間・休日対応の強化、連携施設の拡大などにより、これまで以上に地域や社会に貢献する薬局を目指していきます。
NSSKの他の投資先の企業様との情報共有やコラボレーションについても積極的に検討しております。これまでにない新たな刺激を受けつつ、会社のさらなる成長に向けて邁進しています。
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ケーススタディ
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株式会社タカギ
株式会社タカギは、1961年創業の福岡県北九州市に本社を置く、浄水器・散水用品等の水廻り製品の製造・販売を行う企業です。 主に、浄水器事業、散水事業、金型事業の3分野で事業展開を行っており、事業拠点は国内のみならず、ベトナムの製造拠点やオーストラリアに販売拠点を有しております。浄水器事業は、1999年に蛇口一体型浄水器「みず工房」を業界のパイオニアとして発売して以降、現在では新築マンションへの採用率が業界トップを誇るリーディングカンパニーとなっております。 また、散水事業においても1980年に水の出方を5種類に変えられる散水ノズル「ノズルファイブ」の発売以降、散水用品市場を開拓し、お客様目線での新商品開発及び品揃えの豊富さにより、園芸散水用品の販売シェア国内No.1の地位を確立しております。金型事業については、自社で金型を製作できるケイパビリティを保有することで、浄水器及び散水事業においてスピーディーかつ柔軟にもの作りを行える体制を構築し、タカギのモノづくりを裏方から支えています。 ESGの観点でも、浄水器の使用は、環境への負荷の軽減が期待されます。使い捨てプラスチック容器の削減や物流負担の削減につながるため、サステナブルな社会の実現に資する製品だと考えております。
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クラフツ株式会社
クラフツは、1933年に創業され、国内外の子会社を含むクラフツグループとして、栃木県、新潟県、長野県、埼玉県に4工場、タイにおいてバンコクに2工場を有し、食品、菓子、ペットフード、医薬品、その他消費財向けの軟包装パッケージを提供し、日本とタイで事業展開するグローバル軟包装コンバーターです。 軟包装パッケージとは、ポリエチレン、ポリプロピレン等の素材を使い、形状を変えることのできるフィルム包装であり、フィルム素材のため、軽量で伸縮性があり、加工しやすい等の機能性を備え、幅広い分野で使用されています。ESGの観点でも、脱プラスチックの潮流の中で、成形品や硬包装(リジットプラスチック)の使用量削減(代替)を主流とし、軟包装パッケージへの移行が進んでいます。加えて、軟包装パッケージは、高度なガスバリア性から、食品などの品質保持や安全衛生には不可欠であり、食品ロスや輸送コスト削減の観点からも重要性は高く今後も底堅い需要が見込まれます。
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ISIグローバル株式会社
ISIグローバル株式会社(以下、ISI)は、国内の日本語教育業界でトップシェアを誇っています。日本産業推進機構グループ(以下、NSSK)は、新型コロナウィルス感染症の影響が依然として続く中、日本政府による入国制限の持続にも関わらず、2021年10月にISIへの投資を実施しました。人口減少が社会的な懸念事項となるなかで、外国人材に対する日本語教育は極めて重要な課題となっています。NSSKは、ISIの成長を後押しし、日本語教育業界の発展を通じて、国際的な人材の流入を促進することで、日本のグローバル競争力向上に寄与しています。
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